みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」とは?
「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」は、「まっぴつながら、きしゃのますますのはってんを、おいのりもうしあげます」と読みます。
「末筆ながら」とは、文書やメールにおいて、文章の最後に書き示すことを意味します。
このことから、これから述べる言葉は“文語”となります。
「貴社の」は、相手側の会社を指し示す言葉です。
「益々の」は、「以前にも増して、今よりもさらに」といったニュアンスの言葉です。
「ご発展を」は、現時点よりも成長する様子を意味します。
接頭語「ご」をつけた丁寧な言い方です。
「お祈り申し上げます」は、相手の希望が叶うように、相手の立場に立って同じように願うことを述べた言葉です。
つまり、「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」は、「文章の最後になりますが、相手の会社がさらに成長することを願っています」といった意味合いを、丁寧な表現で書き表した言葉です。
「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」の使い方や注意点
「貴社」によく似た言葉で、「御社(おんしゃ)」があります。
「貴社」と「御社」の違いは、「文語」と「口語」です。
「きしゃ」と話し言葉で伝えた場合、相手は「記者」なのか「汽車」なのか分かりにくいため、「御社」と言い換えることでスムーズなコミュニケーションを図ることができるわけです。
ですから、「末筆」と表現している以上、「貴社」と表現するのが正しいことが理解できます。
「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」の言い換え
・『末筆ではございますが貴社の益々の発展をお祈り申し上げます』
・『最後になりますが貴社の益々の発展をお祈り申し上げます』
・『貴社の益々のご発展とご健勝をお祈り申し上げます』
・『今後益々のご発展をお祈り申し上げます』
相手の会社に対して、「今後もさらに成長を遂げて発展しますように」という思いを込めた挨拶文として、ビジネスシーンでとてもよく使われている言い回しの例になります。
丁寧表現や敬語の使い方を工夫することで、よりかしこまった場面で活用できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます」は、ビジネス文書における挨拶文のひとつとして、とてもよく使われている言葉です。
また、相手の立場に立った“思いやりの言葉”とも言えるでしょう。
シチュエーションに合わせた言い換えや敬語表現を使いこなして、ビジネスパーソンとして信頼されるコミュニケーションを目指したいものです。