みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「平に伏してお詫び申し上げます」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「平に伏してお詫び申し上げます」とは?
「平に伏してお詫び申し上げます」は、「ひらにふしておわびもうしあげます」と読みます。
「平に伏して」は、両手を地に付けて深くお辞儀をする作法・動作を表しています。
「お詫び」は、相手に迷惑や苦労をかけたことに対して「申し訳ない」という気持ちを表すことです。
「申し上げます」は、「言う」という意味をへりくだり、とても丁寧な言い方にした言葉です。
つまり、「平に伏してお詫び申し上げます」は、相手に対して「申し訳ない」という気持ちを、両手を地に付けて頭を下げるほど、心から伝えたい様子を言い表しています。
「 平に伏してお詫び申し上げます」使い方や注意点
「平に伏してお詫び申し上げます」は、目上の相手、特に格上の相手に対して、お詫びを伝える場面で使われている言葉です。
主に、文書やメールで文語として用います。
また、「平に伏して」を熟語にした「平伏(へいふく)」という言葉があり、「平に伏して」と同意語となります。
「平に伏して」とよく似た意味合いの「土下座」という言葉をよく見聞きしますが、意味合いに違いがあるため、使い分けに注意が必要です。
「平に伏して」も「土下座」も、へりくだった行動や表現になります。
「平に伏して」は、「座敷から一段下がり、廊下の板間に降りて両手を付き頭を下げる様子」といったニュアンスがあります。
対して、「土下座」は、文字どおり、さらに一段へりくだり、土間や庭先に降りて両手を付いてお詫びをする様子と言えるでしょう。
「平に伏してお詫び申し上げます」の言い換え
・『伏してお詫び申し上げます』
・『心より深くお詫び申し上げます』
・『慎んでお詫び申し上げます』
・『深謝いたします』
「平に」という言葉を用いなくても、「伏して」で両手を付いてお詫びを伝えるニュアンスを表すことが出来ます。
また、「平に伏して」は「心からお詫びを伝えたい」という気持ちを表す言葉とも言えることから、「心より」あるいは「深謝」という言葉に言い換えることが出来ます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「平に伏してお詫び申し上げます」は、両手を地面に付いて頭を下げる、まさに「土下座」の様子が目に浮かぶ言葉です。
しかし、厳密には「土下座」と意味合いに違いがあることを覚えておくと良いでしょう。
相手にお詫びを伝える言葉ですから、相手に迷惑をかけた経緯があること、またら同じ過ちは繰り返さない覚悟を言い表していると言えるでしょう。