この記事では、ビジネスシーンでしばしば使われる表現の「ご承諾いただければ幸いです」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「ご承諾いただければ幸いです」とは?意味
「ご承諾いただければ幸いです」とは「承諾してもらうと嬉しい」との意味の丁寧な敬語表現です。
「ご承諾いただければ幸いです」の表現を言葉毎に分解し、少し詳しく説明します。
まず、「ご承諾」は「相手の依頼や要求などを了承して、受け入れること」を意味する「承諾」に尊敬の意味を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。
次の「いただければ」は「もらう」の謙譲語の「いただく」の仮定形に接続助詞の「ば」が付けられ、いわゆる「~れば」が形成されたものです。
そして最後の「幸いです」は「嬉しいこと」を意味する「幸い」に丁寧語の「ます」が付けられた言葉です。
以上の言葉を繋ぐと、「承諾してもらえれば、嬉しい」との意味になるのです。
またこの表現を敬語の視点から見れば、「ご承諾いただければ」は尊敬語+謙譲語で、
「幸いです」は丁寧語となり、全体として、丁寧な敬語表現となるのです。
「ご承諾いただければ幸いです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご承諾いただければ幸いです」の表現は、会話で使われることはなく、一般的にはビジネスメール等の文章で使われます。
丁寧な敬語表現なので、もちろん目上の人に送るメールに使われます。
ただし、社内の先輩や日頃から交流のある直属の上司に使うには、少し仰々しく、社外の取引先の方等に使うのに最適な敬語表現です。
ちなみに、社内の先輩や直属の上司等には少し敬意を下げた、尊敬語+謙譲語構成の「ご承諾ください」とすれば良いでしょう。
また「ご承諾いただければ幸いです」は丁寧な敬語表現ですが、内容としてはお願いや依頼をする言葉です。
従って、一般的には「ご承諾いただければ幸いです」の前に、「ご迷惑をおかけしますが」や「誠に恐縮ですが」と言ったいわゆるクッション言葉を添えて、強制的なニュアンスを和らげ、より丁寧なイメージの文章になるよう配慮して使われます。
「ご承諾いただければ幸いです」を使った例文
・『材料費の高騰を吸収しきれず、今般5%の値上げをお願いした次第です。ご迷惑をお掛けしますが、ご承諾いただけば幸いです』
・『部品の共通化に伴い、弊社製品の○○の仕様の一部変更をお願いいたします。お手数ですが、ご承諾いただければ幸いです』
「ご承諾いただければ幸いです」の類語や、言い換え
「ご承諾」の類語としては、「ご承認」や「ご了承」や「ご承知 」や「ご許諾 」や「ご同意」を挙げることが出来ます。
従って「ご承諾」を上記の類語に置き換えて、言い換え表現とすることが出来ます。
まとめ
「ご承諾いただければ幸いです」とは「承諾してもらうと嬉しい」との意味の丁寧な敬語表現です。
社外の取引先の方に使うのに最適な表現です。
社内の先輩や直属の上司に使うには大仰なので、少し敬意を下げた「ご承諾ください」とすれば良いでしょう。