「お先に失礼いたします」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「お先に失礼いたします」とは?
「お先に失礼いたします」は、上司や先輩よりも先に自分が帰宅する場面で使用される、挨拶の言葉です。
これは、「帰宅」以外にも、相手より先に何かを行動する場合に使用できる言葉です。
たとえば、先に食事に手を付ける、先に資料を受け取るなどです。
この言葉の本来の意味は、目上の人よりも先に行動する失礼を詫びるものです。
本来であれば、目上の人が先に行動できるように譲るべきところ、自分が先に行動することを「礼を失した」行為として表しているのです。
なお、ここでは「いたします」が使用されています。
これは、「する」の謙譲語である「いたす」が変形したものです。
そのため、相手への敬意を、謙譲表現で表したものなのです。
「お先に失礼いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「お先に失礼いたします」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが残業していたとします。
残業の理由は、上司の仕事の手伝いのためでした。
仕事はまだ残っていましたが、あとは上司が対応してくれることになりました。
そのため、上司はあなたに帰宅するように命じたのでした。
このような場合には、「それでは、遠慮なくお先に失礼いたします」と述べるとよいでしょう。
これにより、相手に対して申し訳ない気持ちを示しながら、先に帰宅できるのです。
この言葉を使用する場合には、「いたします」の使い方に注意を払いましょう。
これを表記する場合は、漢字で「致します」ともできます。
しかし、ビジネスで使用される場合には、「いたします」の仮名表記が好まれる傾向にあります。
これは、言葉から与えられる印象に違いが生じるためです。
どちらを使用してもよいですが、印象に違いがあることを考慮して使い分けるとよいでしょう。
「お先に失礼いたします」を使った例文
「お先に失礼いたします」を使った例文を挙げます。
例文のように、そのままでも使用できますし、言葉を少し加えることで文章をアレンジすることも可能です。
・『お先に失礼いたします』
・『お言葉に甘えて、お先に失礼いたします』
・『それでは遠慮なく、お先に失礼いたします』
「お先に失礼いたします」の類語と敬語での言いかえ
それでは「お先に失礼いたします」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「お先に失礼いたします」の類似表現
「お先に失礼いたします」の類似表現には、「お先に失礼して恐縮でございます」があります。
これは、少し冗長に言いかえた表現ですが、相手に伝えたい意図は同じだと言えるでしょう。
「お先に失礼いたします」の敬語表現
「お先に失礼いたします」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「お先に失礼申し上げます」のように言いかえできます。
まとめ
このように「お先に失礼いたします」は、相手より先に何かを行動する場合に使用できるフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。