「お引き立ていただけますと幸いです」という表現があります。
この言葉の意味やビジネスでの使い方、言いかえ方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「お引き立ていただけますと幸いです」とは?
「お引き立ていただけますと幸いです」は2つの文節に区切ることができます。
「お引き立ていただけますと」は仮定を伴うものであり、「重用してもらえるならば」と言い換えることができます。
そして、「幸いです」は「~なら助かります」という意味になります。
特に「幸いです」は、ビジネスシーンでは便利な語尾として頻出しますが、「お引き立ていただけますと」と組み合わせることで、より控えめな要求にすることができます。
なぜなら前半部分は仮定であり、後半部分は希望であるためです。
「お引き立ていただけますと幸いです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お引き立ていただけますと幸いです」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
日本のビジネスシーンでは、伝統的に控えめであることが美徳とされてきました。
そのため、例えば上司に重用してほしい場合に、ストレートに「重用してください」とは言いません。
限りなく控えめに「お引き立ていただけますと幸いです」と伝えるのです。
これにより非常に弱い表現で、相手に自身の要望を伝えることができるのです。
そして、この表現を使う場合の注意点はまさにそこにあります。
微弱とも言える表現だからこそ、流されやすいのです。
もし伝えたい内容が重要なものであれば、明確な表現に変える必要があるでしょう。
「お引き立ていただけますと幸いです」を使った例文
ここでは「お引き立ていただけますと幸いです」を使った例文を挙げていきます。
1つ目2つ目の例文は、微弱な要求を少し強化する表現を加えています。
3つ目の表現はさらに控えめにしています。
このように、少しの装飾で違う表情に変えることもできるのです。
・『より一層、お引き立ていただけますと幸いです』
・『今後とも、お引き立ていただけますと幸いです』
・『できれば、お引き立ていただけますと幸いです』
「お引き立ていただけますと幸いです」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お引き立ていただけますと幸いです」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「お引き立ていただけますと幸いです」の類似表現
まず「お引き立ていただけますと幸いです」の類似表現を解説します。
「お引き立て」は「ご高配」などが類似になります。
また、「幸いでございます」は「幸甚です」などの表現も可能です。
「お引き立ていただけますと幸いです」の敬語表現
つぎに「お引き立ていただけますと幸いです」を別な敬語表現にするとどうでしょうか。
例えば「ご高配をたまわりますれば幸甚でございます」などと言い換えることができます。
しかし、この場合は非常に仰々しくなってしまいますので、注意して使いましょう。
まとめ
このように「お引き立ていただけますと幸いです」は、ビジネスシーンで比較的便利な使い方ができる言葉と言えます。
それゆえに、使う場面に注意の上で、適切な表現を選択したい表現の1つでもあります。