ビジネスで「お知りになりましたか」と耳にすることがあります。
「お知りになりましたか」の意味や使い方について、分かりやすく解説していきたいと思います。
「お知りになりましたか」とは?
はじめに「お知りになりましたか」という表現は正しいのでしょうか。
あまり常用されておらず、聞きなれないこともあり、若干違和感を感じる人もいると思います。
しかし、この表現は「知るの」敬語表現として文法的には問題ありません。
「知りましたか」という疑問形を丁寧に問いかけた場合に「お知りになりましたか」という用法は正しい使い方であると言えます。
「お知りになりましたか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お知りになりましたか」のビジネスでの使い方・使われ方は、どのようなものがあるのでしょうか。
例えば、会社にサービスの問い合わせがあった場合に「弊社のサービスについては、どのようにお知りになりましたか」などと聞くことがあります。
このような場面で、相手の「知った」経緯や方法を尋ねる時に使う事が多いでしょう。
注意すべき点は何にでも「お知りになる」とつければ正しい敬語になるわけではないという事です。
例えば「私がお知りになったことで、あなた様に情報提供できるのです」などと使ってしまうと、敬語の対象が自分に向いてしまうため、誤った使い方になってしまうのです。
どのような場合でも、相手の行動に対して敬語表現を使う事が基本になります。
「お知りになりましたか」を使った例文
ここでは「お知りになりましたか」を使った例文を挙げていきます。
この例文のように、聞きたいことの対象を冒頭で表現すると、より相手にとって親切な問いかけになります。
お知りになった時の、場所を知りたいのか、方法を知りたいのか、経路を知りたいのかなど、回答の幅を狭める効果があります。
・『どこで、お知りになりましたか』
・『どのようにして、お知りになりましたか』
・『どのような経路で、お知りになりましたか』
「お知りになりましたか」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お知りになりましたか」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「お知りになりましたか」の類似表現
まず「お知り」の類似表現には「ご存じ」があります。
ただし、これは全てのケースで言いかえできるわけではないので、注意が必要です。
「お知りになりましたか」を「ご存じになるましたか」で言い換えると誤用になるのです。
なぜなら「ご存じ」は既に知識を得ている状態を示しており、「お知りになる」は知識を得た時の場面を指しているからです。
このように類似表現でも意味する内容が異なりますので、使い分けには注意が必要です。
「お知りになりましたか」の敬語表現
「お知りになりましたか」は、このままでも十分な敬語表現として成り立っています。
あえて別な敬語表現で言い換えるのであれば「ご存じでしたでしょうか」などが近い日表現になりますが、「お知りになる」とは意味が異なってきます。
そのため、ここでは「お知りになりましたか」が最も適切な敬語表現であると言えます。
まとめ
このように「お知りになりましたか」という言葉を使う場合は、間違った言いかえや類似表現を使わないように気を付ける必要があります。
特に「ご存じ」と「お知りになる」の使い分けには注意が必要なため、自然に出てくるように日頃から意味の違いを認識しておくようにしましょう。