「蒔かぬ種は生えぬ」とは?慣用句やビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈

「蒔かぬ種は生えぬ」とは? ビジネス用語【一語】

「蒔かぬ種は生えぬ」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

今回は、「蒔かぬ種は生えぬ」の意味と類似表現について解説します。

「蒔かぬ種は生えぬ」とは?

「蒔かぬ種は生えぬ」とは、「原因がなければ結果もないことの例え」です。

「蒔かぬ種は生えぬ」の使い方や使われ方、使うときの注意点

植物は種子から芽を出し枝葉がのびて実をつけます。

人間は植物の過食部分を収穫試食料にしていますが、どんな植物も種をまかない限り実りはありません。

このように種をまかなければ生えてこないという植物の自然原則をなぞらえ原因と結果の関係を表した言葉が「蒔かぬ種は生えぬ」です。

「蒔かぬ種は生えぬ」「原因がなければ結果はない」ことを意味しますが、具体的には逆説的な内容を示しています。

原因がなければ結果はない、つまり「結果を求めるのなら原因となるような行動を起こしなさい」というスタートすることの重要性を説いた言葉として使われています。

世の中には自分からは何も動こうとしないのに結果だけを求める人が少なくありません。

ただ待っているだけで結果が転がり込んでくるなどという虫のいい話を口にする人に対する戒めとして使われるのが「蒔かぬ種は生えぬ」です。

「蒔かぬ種は生えぬ」は一般的に成果や利益など良い結果に対して使われます。

「良い結果を求めるならそれに見合うだけの努力をしなさい」という結果につながる苦労や量力を惜しまないことの大切さを示しています。

ただし「蒔かぬ種は生えぬ」という言葉には蒔いた種が必ず生えてくるという保証はありません。

「もしかしたら生えないかもしれないし予想するような成長を遂げないかもしれないけれどどのような結果につながるかに関わらず種を撒かない限り生えてくることはない」ことを意味しており「必ず結果が出るという保証がなかったとしても動き始めなくてはいけない」という一歩を踏み出す重要性を示唆する言葉です。


「蒔かぬ種は生えぬ」を使った例文

・『蒔かぬ種は生えぬのだからとりあえずやってみた方がいい』
・『口先だけで成果が出るはずもなく、結果的には蒔かぬ種は生えぬを体現した形に終わった』

「蒔かぬ種は生えぬ」の類語や言いかえ

・打たぬ鐘は鳴らぬ
「やらなければ結果が出ることはない」という意味の言葉です。

鐘を打つ者がいなければなることがないように行動しなければ結果が出ないことを表します。

・千里の道も一歩から
「どんなに長い過程であっても最初は小さな行動から始まる」という意味の言葉です。

どちらも最初に行動することの大切さを説いた言葉ですが「蒔かぬ種は生えぬ」が原因と結果の関係を表しているのに対し、こちらは原因と結果を結ぶ過程を重視した表現です。

まとめ

「蒔かぬ種は生えぬ」は行動することの重要性を説く言葉でビジネスのスピーチなどでよく使われます。

反語的な表現なので意味をそのまま解釈するのではなく裏に隠されたほんとうの意味をきちんと理解しましょう。