「尻をまくる」の意味と使い方を解説していきます。
ビジネスシーンで使える表現を学んでいきましょう。
「尻をまくる」とは?
「尻をまくる」とは、急に態度が変わることをいいます。
さっきまで静かだった人が、急に高圧的な態度をとる様子をいいます。
攻撃的な態度でつかみかかってくること、暴力的なふるまいを見せてくることを例えた言葉です。
本性があらわになって、悪党のような素顔になる人をいいます。
感情をコントロールできず、些細なことに怒り狂うような幼稚な態度です。
クレーマー気質の人につかう、否定的な言葉になります。
「尻をまくる」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「尻をまくる」は「しりをまくる」と読みます。
「ケツをまくる」と読む人もいますが、これは間違いなので注意しておきましょう。
もともと暴れん坊が着物の裾をめくって居座っていたことから、この表現がうまれました。
時代劇で山賊たちが、ふてぶてしい態度を取るようなシチュエーションをあらわします。
そのため現代でも「尻をまくる」というと、手のひらを返したように、冷淡になることを表現しています。
急に逆ギレして本性をあらわすことをいいます。
ビジネスシーンで「尻をまくる」というと、攻撃的な態度をとる悪質クレーマーを暗に指します。
表立って使える表現ではないので、言い方には気を付けておきましょう。
「尻をまくる」を使った例文
・『彼は尻をまくったような態度に出た』
・『手続き上のミスがあったと、尻をまくられた』
・『尻をまくる株主がいたため、殺伐とした空気になった』
「尻をまくる」の類語や言いかえ
「尻をまくる」の関連語には、次の言葉もあります。
「喧嘩腰になる」
喧嘩腰になるとは、相手に食ってかかること。
口調が荒々しくなって、取りつくしまが無い様子をあらわしています。
顔を真っ赤にして感情的になること、攻撃的な言葉で相手を傷つけることをいいます。
弱い犬ほどよく吠えるとは良くいったもので、度量のない人ほど悪態をつきたがります。
怖い言葉を並べて、自分を守ろうと必死なのです。
「穴をまくる」
「尻をまくる」とよく似ている言葉が「穴をまくる」です。
「穴」は「ケツ」と読めるので「けつをまくる」はこちらの漢字を用いています。
こちらも悪党が善人に憎まれ口をたたくこと、剣のある言い方をすることです。
まとめ
「尻をまくる」の意味と使い方をおさらいしました。
「尻をまくる」は「しりをまくる」と読みます。
さっきまで静かだった人が、急に手のひらを返すこと、居座り強盗のように、豹変する状況をあらわしています。
ビジネスでは、悪質クレーマーを指します。
あまりいい言葉ではないので、公で使うのは控えておきましょう。