「偲ばれる」とは?
使い方や言い換えなど、慣用句やビジネスでも使える言葉を分かりやすく解説していきます。
「偲ばれる」とは?
「偲ばれる」は「懐かしく思い出す」を意味する言葉です。
これは、現在近くにいる人に対して使用する言葉ではありません。
既に亡くなってしまった人、もしくは過去に遠くへ行ってしまった人などに使用する言葉なのです。
「偲」という漢字が「人」と「思う」で構成されています。
そのため、「人が思う」、「人を思う」と書くことで「偲ぶ」になるのです。
ここでは「偲ばれる」としていることから、受け身の表現で使用されています。
これは、「自然に思い出される」のと同じような意味で、受け身の表現だ使われているのです。
「偲ばれる」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「偲ばれる」のビジネスでの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたの部門に仲の良い同僚がいたとします。
しかし、その同僚は、数年前に海外に転勤してしまいました。
しかし最近、オフィスを整理していたところ、彼の写真が出てきたのです。
このような場合に、「彼がいたころが偲ばれるようですね」と述べるとよいでしょう。
これにより、同僚を懐かしく思い、しみじみと思い出している様子を的確に表現できるのです。
この言葉を使用する場合、「偲ぶ」を「忍ぶ」に変換しないように注意しましょう。
「忍ぶ」に変換してしまうと、我慢するとの意味になってしまうのです。
「偲ばれる」を使った例文
「偲ばれる」を使った例文を挙げます。
例文のように「思い出される」と同じような意味で使用できる言葉だと考えると、文中での使用が容易になるでしょう。
ただし、単純に「思い出される」よりも、しみじみとした様子が加わることに注意して使用するとよいでしょう。
・『彼がいたころが、いつも偲ばれる』
・『彼の面影が偲ばれる』
・『昔のことが、自然に偲ばれる』
「偲ばれる」の類語や言いかえ
「偲ばれる」の類語や言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「思い出される」
「偲ばれる」の類語には「思い出される」があります。
ただし、この場合は「偲ばれる」を使用した場合に含まれる「しみじみとした様子」が欠落するので、言いかえる場合は注意しましょう。
「懐かしむ」
また、「懐かしむ」も「偲ばれる」の類語と言えます。
こちらは「思い出す」と「懐かしむ」の意味が若干異なるのと同様に、少し違った意味の類語になります。
まとめ
このように「偲ばれる」は、不在の誰かや何かを懐かしむ場合に使用できる言葉です。
ビジネスでの使用機会は限られますが、状況に応じて上手に使うとよいでしょう。