この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われれる四字熟語の「苦心惨憺」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「苦心惨憺」とは?意味
「苦心惨憺」の読みは「くしんさんたん」で、「あれこれ苦労を重ねて、何とか物事を達成しようと努力すること」を意味する四字熟語です。
この四字熟語を構成する「苦心」とは、「色々と頭を働かせて、苦労すること」意味する言葉です。
また「惨憺」は「むごたらしいことや、いたたまれないこと」や、また「あれこれ悩み努力すること」言う二つの意味を持ち、この四字熟語では後者の意味で使われています。
従って、「苦心惨憺」とは冒頭に記した意味となるのです。
「苦心惨憺」の使い方や使われ方、使うときの注意点
この「苦心惨憺」は、ビジネスでもしばしば使われる言葉です。
困難な仕事を何とか達成しようと工夫して努力している姿を表現したり、「苦心惨憺」の末に何とか目標を達成したり、成果を上げることが出来たと、苦労の足跡を振り返る形でよく使われます。
この四字熟語の「惨憺」には、先に記した「悲惨な状況」の意味もあるため、「苦心惨憺」を努力を重ねたけれど、その結果目標は達成できず、悲惨な結果に終わった場合に使う言葉だと誤解されている方が見受けられます。
しかしこれは間違いで、結果を振り返るシーンで「苦心惨憺」が使われる場合は、むしろ逆で、目標を達成し、ようやく成果を上げることが出来たと言ったハッピーエンドのケースで使われるのが一般的です。
また「苦心惨憺」はごく短期間だけ「苦労や努力」しただけの場合には、使うべき言葉ではありません。
少し長期に渡り、「苦労や努力を重ねた」場合に使うべき言葉です。
使用時には、この点に注意が必要です。
さらに、「苦心惨憺」はすぐ後ろに「する」を付けて、「苦心惨憺する」と動詞的に使うことも出来る言葉です。
「苦心惨憺」を使った例文
・『苦心惨憺の末、プロジェクトは当初の目標を達成することが出来ました』
・『彼は苦心惨憺して、研究に取り組んでいます』
・『苦心惨憺中に偶然発見した現象から、彼は今回の大きな成果に繋がるヒントを得たそうです』
「苦心惨憺」の類語や言い換え
「苦心惨憺」の類語や言い換えとしては、「心を悩ませ努力する」意味の「腐心」や、「困難を前にして辛いほどの努力をする」意味の「艱難辛苦」や、「困難に立ち向かい必死に努力する」意味の「悪戦苦闘」等が挙げられます。
まとめ
「苦心惨憺」とは、「あれこれ苦労を重ねて、何とか物事を達成しようと努力すること」を意味する四字熟語です。
比較的長い期間「苦労や努力」を重ねるている最中や、「苦労や努力」を重ねた結果、目標が達成できた場合に、それまでを振り返って使われることが多い言葉です。