「詮無きこと」とは?使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈

「詮無きこと」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、「詮無きこと」とは?

使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈していきます。

「詮無きこと」とは?意味

「詮無きこと」とは、「せんなきこと」と読み、「何をしても報いられない、かいがない、無駄である」という意味を持つ形容詞「詮無き」に、物事をあらわす「こと」を付け加えた言葉です。

「詮無きこと」「詮」は、「フタ」を意味していると誤解される事がありますが、それは間違いです。

正確には「つまるところ」「結局は」などを意味している言葉「所詮」「詮」を表しています。

「所詮自分なんて」などのネガティブな意味としても使われる「所詮」を略して、「詮無きこと」と表わすようになりました。

「詮無きこと」の言葉の使い方や使われ方、使うときの注意点

「詮無きこと」は上述したように、あまりポジティブな場面で使われることはありません。

物事に対してネガティブで投げやりな感情や、皮肉を込めて使われる場合が多くなっています。

しかし、日常生活の中で耳にする場面は近年では減りつつあり、会話の中で「詮無きこと」と使っても相手に意味が伝わりにくいです。

その上「所詮、無駄である」というネガティブな意味を持つ言葉ですので、間違った場面で使用してしまうと非常に失礼な印象になりかねないので注意が必要です。


「詮無きこと」を使った例文

・『君の推論は詮無きことで、別の考えを持つべきだ』
・『彼女につきまとうなんて詮無きことは、今すぐにやめなさい』
・『過去の失敗をいつまでも引きずるのは、僕にとっては詮無きことだよ』

「詮無きこと」の類語や言いかえ

ここで「何をしても報いられない、かいがない、無駄である」を意味する「詮無きこと」の類語や言い換えの例を挙げていきます。

「無駄なこと」

「無駄なこと」とは、何をしても無益で役に立たないという意味を持っています。

「詮無きこと」に含まれる意味のひとつである「無駄である」という意味をそのまま表しています。

一方で、「詮無きこと」「どうせ無駄である」というぶっきらぼうで投げやりな意味が含まれますが、「無駄なこと」自体にはそのような意味は含まれていません。

「詮無きこと」と意味は似ており類語と言えますが、全く同じ意味を持っている訳ではないので注意が必要です。

「甲斐が無い」

「甲斐がない」とは、やっても意味がない、やったことが無駄であったという意味を持つ言葉です。

「詮無きこと」の意味の一部に「甲斐がない」が含まれており、その意味をそのまま表した言葉ですので類語と言えます。

まとめ

「詮無きこと」は、日常会話で耳にする機会は減ってきています。

その意味をしっかり把握しておくことで、とっさに使用された場合にその意味を理解する事ができます。

日本語の知識として身に着けておくことが大切でしょう。