みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「ご不便をおかけ致しますが」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「ご不便をおかけ致しますが」とは?
「ご不便」は、「不便」に接頭語を付けた丁寧な言い方で、相手への負担や迷惑になる状況、便利ではない様子などを指す言葉です。
相手に対して敬意とお詫びの気持ちを伝える場面で、「ご不便をおかけします」という言い回しがとてもよく使われますが、「ご不便をおかけ致しますが」は、より丁寧な敬語形の言葉となります。
一般的には、この言葉に続けてお詫びやお願いの言葉を述べる流れになります。
「ご不便をおかけ致しますが」の使い方や注意点
例えば、「ご不便をおかけ致しますが何卒ご了承ください」といったフレーズは、ビジネスシーンをはじめ様々な場面で使われています。
「ご不便をおかけ致しますが」によって、相手にかける負担や迷惑、不便を強いる状況などを述べ、「何卒ご了承ください」で一方的なお願いを述べた言い方となっています。
つまり、「ご不便をおかけ致しますが」だけで伝えるのではなく、その後に状況に合わせた伝え方が続くわけです。
ポイントとしては、「致します」の表記が挙げられます。
「致す」は、「する」の謙譲語であるため、「おかけ致します」は「かけます」をとても丁寧な敬語形にした言葉であることが分かります。
「ご不便をおかけ致します」という言い回しによって、不便になるような物事が行われていることを示しているともいえるでしょう。
道路工事やエレベータ点検、店舗の一時休業などがよくある例です。
「ご不便をおかけ致しますが」の言い換え
・『ご迷惑をおかけ致しますが』
・『ご不便をおかけして申し訳ございませんが』
・『ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが』
・『大変ご迷惑をおかけしておりますが』
・『ご不便をおかけすることになりますが』
・『不自由をさせてしまいますが』
・『不自由をおかけ致しますが』
・『支障をきたす恐れがございますが』
いずれの言い換え表現にも、相手への敬意が示されていることが分かります。
これらの言葉を述べる側は、お詫びをする立場であることを理解しておきましょう。
また、これらの言葉の後には様々なお詫びやお願いを述べるフレーズが続きますが、相手の立場や状況に配慮した表現となるよう、言葉遣いや敬語表現を工夫すると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
「ご不便をおかけ致しますが」は、相手が不便な思いをしてしまう状況となることを伝えています。
日常の活動に支障が出るケースもあれば、ほとんど気にならない場合もあるものです。
いずれにしても、不便や迷惑をかけてしまう場面では、相手への敬意とお詫びの気持ちを伝えておくことが、社会のルールとマナーであるといえるでしょう。