「拝察いたします」というビジネス用語の「意味・使い方・例文・類語」を分かりやすく解説していきます。
「拝察いたします」とは?
「拝察いたします」とは、「相手の状況や事情などを推察することをへりくだっていう敬語表現」を意味しているビジネス用語です。
「拝察いたします」の「拝察」の名詞は、「推察の謙譲語」に当たります。
「推察」という言葉は、「相手がどのような気持ちでいるのかや相手がどんな事情を抱えているのかを推し量ること」の意味合いを持っています。
「拝察いたします」の「いたします」は、「補助動詞で丁重語(謙譲語Ⅱ)のいたす」と「丁寧語のます」を組み合わせたものです。
「拝察いたします」は、「推察するの謙譲語である拝察」と「丁重語のいたし」と「丁寧語のます」を合わせた敬語表現になります。
「拝察いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「拝察いたします」のビジネスメール・会話での使い方は、「相手の気持ち・感情や事情・理由などを推し量る場合」に謙譲語として使う使い方になります。
相手よりも自分の立場を下に置いた「謙譲語」としての使われ方になっています。
「拝察いたします」は、会話の話し言葉とビジネスメールの書き言葉の両方で使用することができる敬語表現です。
「~と拝察いたしますが」のかたちで、「前置きのクッション言葉」としても使えます。
使うときの注意点は、「自分よりも上の立場である顧客(お客様)・取引先などに使うことができる」や「部下・後輩のような目下の相手には使わない」ということがあります。
「拝察いたします」を使った例文
・『厳寒の折、益々ご清栄のことと拝察いたします』
・『社長が病気でご入院されたとのお話をお聞きして、皆様のご心労はいかばかりかと拝察いたします』
・『ご多忙中とは拝察いたしますが、先日お送りしたメールの件にご返事をいただければ幸いに存じます』
「拝察いたします」の類語や言い替え
・『お察しします』【おさっしします】
・『ご推察いたします』【ごすいさついたします】
・『恐察いたします』【きょうさついたします】
「拝察いたします」をより砕けた表現に言い替えると、「お察しします」になります。
「お察しします」は「察する・察しますの謙譲語の敬語表現」として解釈できます。
「拝察」は「推察の謙譲語」に当たりますが、「ご推察」と言い替えても謙譲語として通用する言葉になります。
また最近ではあまり使われていない言葉ですが、「拝察」よりもへりくだった謙譲語のニュアンスを持っている類語で「恐察」を挙げることができます。
まとめ
「拝察いたします」というビジネス用語を詳しく解説しましたがいかがでしたか。
「拝察いたします」の言い回しは「謙譲語と丁重語を合わせた敬語表現」であり、「自分よりも立場や地位が上の相手、目上の人」に対する敬意を表すことができます。
「拝察いたします」の意味・使い方・例文・類語を知りたいときは、この記事の解説内容を参考にしてみてください。