「ご不憫な思い」というビジネス用語の「意味・使い方・例文・類語」を分かりやすく解説していきます。
「ご不憫な思い」とは?
「ご不憫な思い(ごふびんなおもい)」とは、「不憫な思い(可哀相な思い)の誤用」や「不憫な思いの間違った敬語表現」を意味しているビジネス用語です。
「ご不憫な思い」は「不憫な思い」の尊敬語の敬語表現のつもりで使われることのある表現ですが、実際には「ご不憫」という敬語の言い回しは間違っています。
「不憫(ふびん)」とは、「憐れで可哀相な様子・気の毒に思うさま」や「相手があわれむべき状態であること」の意味を持っている名詞です。
そのため、「目上の人」にも「同等の人・目下の人」にも極力使うことを控えるべき言葉であり、「ご」の接頭辞をつけて尊敬語にすることはできないのです。
「ご不憫な思い」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご不憫な思い」のビジネスメール・会話での使い方は、「不憫」は「相手を自分よりも下に見てかわいそうに思う気持ち」を意味するので、「尊敬語」にすることはできません。
そのため、「ご不憫な思い」の正しい表現は「不憫な思い」になります。
「不憫な思い」は「かわいそうな思い」の意味で使う使い方になります。
使うときの注意点は、「話し言葉でも書き言葉でも使うことのできる表現ですが、相手を憐れむ気持ちの含意があるので基本的にビジネスシーンでは使えない」ということになります。
「ご不憫な思い(不憫な思い)」を使った例文
・『経営が上手くいかず、私に付いてきてくれた社員には不憫な思いをさせた時期もありました』
・『不憫な思いをしている子供達に、少しでも美味しいものを食べさせて上げたいとの思いでボランティアを始めました』
・『不憫な思いをする人が少しでも減るように、政治に期待するだけではなく私たちも地域のためにできることからやって参る所存です』
「ご不憫な思い(不憫な思い)」の類語や言い替え
・『可哀相』【かわいそう】
・『憐憫』【れんびん】
・『痛々しい』【いたいたしい】
・『目も当てられない』【めもあてられない】
「不憫な思い」の「不憫」という言葉は、「可哀相だと思ってしまう様子」や「不幸・不遇で憐れむべきさま」を意味しています。
その意味合いから、同じような意味を持っている類語として、「可哀相」や「憐憫」を挙げることができます。
「不憫」の言葉は、「痛々しくて憐れに思うさま」や「目も当てられないほどに不幸で可哀相な様子」を示しています。
そのため、「痛々しい」「目も当てられない」といった類語で言い替えることができるのです。
まとめ
「ご不憫な思い」というビジネス用語を詳しく解説しましたがいかがでしたか。
「ご不憫な思い」は間違った敬語表現であり、正しい表現は「不憫な思い・不憫に思う」になります。
「ご不憫な思い」の意味・使い方・例文・類語を知りたいときは、この記事の解説内容を参照してみてください。