「お伺いさせていただきます」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「お伺いさせていただきます」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、ビジネスでよく使われる表現の「お伺いさせていただきます」について、その意味や使い方や敬語表現に関して分かりやすく説明します。

「お伺いさせていただきます」とは?意味

「お伺いさせていただきます」は、「伺う」「訪問する、相手のもとへ行く」ことを意味する謙譲語なので、「訪問します」との意味を丁寧な敬語表現にしようとしたものであることが分かります。

しかし、この表現は、日本語としては間違えた表現なのです。

その理由等について、次の項で説明します。

「お伺いさせていただきます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

「お伺いさせていただきます」は先に間違いだと記しましたが、理由はこの表現が二重敬語だからです。

これを「お伺いさせていただきます」を分解して確認してみましょう。

まず最初の「お伺い」「伺う」に接頭辞の「お」が付けられた言葉です。

次の「させて」「させる」の連用形である「させ」に接続詞の「て」が付いたものです。

そして「いただく」は補助動詞で「もらう」の謙譲語で、「お~させていただく」で、「~する」の謙譲語表現を形成します。

そして最後の「ます」は丁寧語です。

すなわち、「お伺いさせていただきます」の表現は「お~させていただく」の謙譲語表現に、謙譲語の「伺う」を組み合わせ、最後に丁寧語の「ます」が付けられた構成となっています。

言い換えると、謙譲語+謙譲語+丁寧語の構成となっており、同じ敬語の種類の謙譲語が重ねて使われていることが分かります。

同じ敬語の種類を一つのフレーズに使うのが、二重敬語なので、「お伺いさせていただきます」は二重敬語に当たり、間違えた日本語となってしまうのです。

丁寧に表現しようとして、二重敬語となってしまい、間違えた例と言えるのです。

言いたい意味の正しい敬語表現は、「伺います」とシンプルなのです。


「お伺いさせていただきます」を使った例文

・『明日、予定通りお伺いさせていただきます』⇒正しい表現『明日、予定通り伺います』
・『お伺いさせていただきますが、よろしいでしょうか』⇒正しい表現『伺ってよろしいでしょうか』

「お伺いさせていただきます」の類語や言い換え

「お伺いさせていただきます」の言換え表現として「お伺いさせてください」「伺わせていただきます」「お伺いいたします」等が使われることもありますが、これらはいずれも二重敬語に当たり間違えた日本語表現です。

正しい言い換え表現は、先に記した「伺います」です。

まとめ

「お伺いさせていただきます」の表現は、謙譲語+謙譲語+丁寧語の構成となっており、二重敬語に当たるので間違えた日本語となります。

正しい敬語表現は、シンプルに「伺います」で良いのです。