ビジネス用語の「事業承継」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「事業承継」とは?意味
「事業承継」とは、「会社を次の代に引き継ぐこと」を意味するビジネス用語です。
「事業承継」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
会社は誰のものなのか、というのは単純ながら重要な問題です。
一般的な認識だと会社は株主のものであるとされています。
会社の所有権は株式という形で分散され各株主がそれぞれの割合で保有します。
いわば株主がお金を出し合って会社に終始している形になっているわけですが、法律に従うなら会社は株主の所有物であるにせよ実態として株主が会社を持っていると断言することはできません。
会社が企業として成り立っているのは株主の力だけではなくそこで働く社員や経営者の手腕など様々な要因が複雑に絡み合っています。
うまくいっているように思えた企業でも経営者が突然いなくなってしまったためにあっという間に行き詰まるケースはよくあります。
経営者が急にいなくなることなどあるのかと思われるかもしれませんが病気や事故などで何の前触れもなくいきなり経営者がいなくなるケースは少なくありません。
突然ではないにしても高齢で引退する際は次の代への引き継ぎが必要になるように、いつまでも同じ体勢のまま企業を存続させるのは不可能です。
事業を次の代へと引き継ぐことを「事業承継」といいます。
すでに軌道に乗っている事業を引き継ぐのは簡単だと思われるかもしれませんが実際に引き継ぐとなるとそううまくはいきません。
事業を運営する人のカリスマや魅力は従業員の忠誠心に直結します。
ビジネスのやり方は固まっていても個人的なコネや信頼で成立していた取引なども多く、代替わりした途端に付き合いを断られる可能性も考えられます。
存続させたくても事業を引き継ぎたいと手をあげる人がいなければ「事業承継」は成立しません。
少子高齢化の時代にあって優秀な人材は競争が激しく、長年続いた老舗企業でも後継者不足に悩み「事業承継」がうまくいかず事業をたたむケースも増えています。
次代の候補として考えられるのは「血縁者や身内」「役員や従業員などの生え抜き」「外部からの招聘」の3つです。
事業への思い入れや実績など様々な違いがありますが、誰に引き継ぐにしても必ずトラブルはつきまといます。
当代の経営者が元気なうちに「事業承継」ついて考えておくのが理想ですが忙しい仕事に追われてなかなかそこまで手が回らないのが現実です。
コンサルタントに「事業承継」を相談しにくる経営者も増えています。
「事業承継」を使った例文
・『どのように事業承継を成功させるかが悩みの種だ』
・『事業承継がうまくいって一安心だ』
・『やる気があれば誰でも事業承継させるつもりはある』
まとめ
「事業承継」は高齢化がとどまるところを知らない日本のビジネス界において共通する課題です。
事業を存続するというだけではなく貴重な技術や特殊な知識などが引き継がれるかどうかは社会的な関心事でもあります。
マッチングや斡旋などで引き継ぎ先を探す動きも出ていますが課題は山積みなのが現状です。