「変態設立事項」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「変態設立事項」とは?
「変態設立事項」は、定款における相対的記載事項のうちの一項目に該当するものです。
定款には、大きく分けて三分類の記載事項が存在します。
それは、「絶対的記載事項」、「相対的記載事項」、「任意的記載事項」の三分類です。
そして、「変態設立事項」は、17項目存在する「相対的記載事項」のうちの、一番目の記載事項に該当するものになっています。
これは、「現物出資」、「財産引受」、「発起人がうける特別利益・報酬」、「会社の負担になる設立費用」の四つの事項で構成されています。
これらは、会社の財産的基礎を危うくする事項として扱われる項目なのです。
そのため、会社の設立においては、定款に記載した上で、検査役の調査を受けて効力が生じます。
会社設立の手続きの中でも特殊な手続きが必要である事から「変態的」という呼称が付いているのです。
「変態設立事項」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「変態設立事項」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが株式会社を設立する事にしたとします。
そして、相対的記載事項の各項目について調べ始めたのでした。
このような場合には、「変態設立事項は、検査役の調査を受ける必要があるようです」と述べるとよいでしょう。
これにより、定款における相対的記載事項の一項目のことを、的確に表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「変態設立事項」の使い方に注意しましょう。
これは、定款における相対的記載事項としての使用用途に、限定するべき言葉です。
応用して日常会話などで使用することはありませんので、誤用しないようにしましょう。
「変態設立事項」を使った例文
「変態設立事項」を使った例文を挙げます。
・『変態設立事項は、定款における相対的記載事項の一項目になっています』
・『変態設立事項は、株式会社を設立する際に必要な記載項目の一つです』
・『変態設立事項は、検査役の調査を受けて初めて効力が生じます』
「変態設立事項」の類語と敬語での言いかえ
それでは「変態設立事項」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「変態設立事項」の類似表現
「変態設立事項」の類似表現には、「設立時発行株式に関する事項」があります。
これは、意味の全く違う言葉です。
しかし、相対的記載事項の一項目という意味では、同じ場面で使用される類似の言葉だと言えるのです。
「変態設立事項」の敬語表現
「変態設立事項」を敬語表現にすることはありません。
これを敬語にする場合は、言葉を加えて敬語表現を実現します。
たとえば「変態設立事項に記載ください」とすれば、尊敬語を使用した敬語表現にできるのです。
まとめ
このように「変態設立事項」は、定款における相対的記載事項のうちの一項目に該当するものです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。