「いたしかねるしだい」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「いたしかねるしだい」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、「いたしかねるしだい」の意味を分かりやすく説明していきます。

「いたしかねるしだい」とは?意味

「いたしかねるしだい」とは「いたす」「かねる」「しだい」と三つの言葉が合わさっていて、書き言葉というよりは話し言葉で使われます。

「いたしかねるしだい」はごく簡単に言い換えるならば「できないということです」となります。

することが難しい、そのような状態、状況が続いているという意味を、へりくだって言っているということになるのです。

「いたしかねるしだい」と相手から言われた場合、その件については難しい、できないと諦める方向で考えた方がいいでしょう。

「いたしかねるしだい」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

「いたしかねるしだい」とは、することができないという意味で、言われた側からすれば、言い訳、断り文句という風に解釈できます。

この言葉を言われて、納得する人もいれば、「言い訳をするな」と怒りだす人もいるでしょう。

丁寧でへりくだった言い方であっても、意味としては「できません」となりますので、堂々と言うと開き直りのように思われる可能性もあります。

謝罪の言葉、申し訳ないという心からの表情とセットで使うことが望ましいでしょう。

また、多用しますと口癖のようにとらえられ、言葉の意味が軽くなってしまいますので気をつけてください。


「いたしかねるしだい」を使った例文

・『この件に関しては、我々にはいたしかねるしだいでして、〇〇の方へ相談していただいた方が何とかなるかもしれません』
・『今後もこの価格で…とのことですが、価格の件は上が決めることでして、私にはいたしかねるしだいです』
・『時間が経ち過ぎていまして、我社としては、これ以上調査の継続はいたしかねるしだいでございます』

「いたしかねるしだい」の返答や返信例

・『そうですか、難しいことをお願いして申し訳ありませんでした。では、別の方へ当たってみます』
・『そこを何とかできないでしょうか。厳しい状況なのはわかりますが…もう一度上司の方にお願いしてもらえないでしょうか』
・『わかりました。ではこちらが条件を変更した場合は、少し可能性はあるでしょうか』
・『承知しました。そのように上に伝えます。ご無理を言ってしまって申し訳ありませんでした』

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「いたしかねるしだい」の意味を解説しました。

この言葉は、話し言葉で相手の要求に対し「いたしかねる」とはっきり断言することを少し和らげている印象があります。

相手にも断ることが心苦しいという思いがあるとも考えられます。

また、この言葉を使う際は、表情、態度なども申し訳なさそうにしたり、言い方を丁寧にするなど、相手に悪印象を残さない努力をしましょう。