「お名残惜しいのですが」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「お名残惜しいのですが」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、日常でもビジネスシーンでも、しばしば使われる「お名残惜しいのですが」について、その言葉の意味や使い方や敬語表現などについて、例文を交えながら分かりやすく説明します。

「お名残惜しいのですが」とは?意味

「お名残惜しいのですが」の言葉でキーになるのが「名残惜しい」です。

この「名残惜しい」の読みは、「なごりおしい」で、「別れることが辛い」「心残り」であることを意味する形容詞です。

この「名残惜しい」の言葉は、人との別れだけでなく、愛着がある物を手放したり、愛着ある土地を離れる場合にも、使われることがある言葉です。

しかし、「お名残惜しいのですが」では、「名残惜しい」に丁寧語表現の接頭辞の「お」が付けられていることから、人との別れに際して、「別れることが辛いですが」との意味になります。

人と分かれる際に、もっと一緒に居て、楽しい時間を共有したいのに、残念だとの気持ちを表現する言葉です。

またこの言葉は、相手の方と別れる場合以外に、同窓会や旧知の多くのメンバーが集う会合のお開きの際にも使われる慣用句です。

ちなみに、この「名残惜しい」が先に記した様な意味になった語源は、余波だとされています。

余波とは、激しい風にあおられた波がその影響を残しているさまや、波が海辺に打ち寄せて引いた後に残る海藻などを意味する言葉です。

この言葉は、現在では「よは」と読みますが、かつては「なごろ、なごり」と呼ばれていたことから、転じて先の意味となったとされています。

「お名残惜しいのですが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

この言葉は、前項で記載した様に相手と別れる際や、会合をお開きにする際に使われる言葉です。

この「お名残惜しいのですが」は敬語表現なので、目上の人に使うことが出来る言葉です。

目上の人のお宅を訪問し、そろそろ切り上げようとする場合に、『お名残惜しいのですが、そろそろ失礼いたします』などと、別れを切り出す時などに使われたりします。


「お名残惜しいのですが」を使った例文

・『お名残惜しいですが、列車の時間が近づいていますので、これで失礼いたします』
・『お名残惜しいですが、お開きの時間が迫ってまいりました』
・『お名残惜しいですが、またぜひお会いいたしましょう。それまでお元気で、お過ごしください』

「お名残惜しいのですが」の返答や返信例

「お名残惜しいのですが」と相手から切り出された際には、そのシチュエーションに応じて返答し、その後に『また是非お会いしましょう。

それまでお元気にお過ごしください』等と返答するのが良いでしょう。

また、2項の最後に例示した目下の人を自宅に招き、その人から別れの際に言われた場合なら、『何のおもてなしも出来ず申し訳ないです。

また是非お越しください』等と返すのが良いでしょう。

まとめ

「お名残惜しいのですが」は、「別れることが辛いですが」と言う意味で、人と別れる際や会合のお開きの際に使われる言葉です。

この言葉は、敬語表現なので、目上の人にも使わる言葉です。