この記事では「知る由もない」について解説をします。
「知る由もない」とは?意味
物事の状態や内容を理解したり把握したりする手段も手がかりもない、といった意味です。
「知る」には、物事の状態や内容などをのみこむ、把握するという意味があります。
「由」は「よし」と読み、方法、手段という意味になります。
「ない」は否定の意です。
「知る由」を否定しているので、理解したり把握したりする手段がないという意味になります。
「知る由もない」の使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、ある事柄の状態や内容を理解する手段や手がかりがないことについて用います。
じゃがいもを茹でることで説明をします。
大人は、じゃがいもを茹でている鍋は熱いとわかっています。
ぐらぐらと煮え立つお湯は温度が高く、触ればやけどをします。
これは、経験から知っていることです。
子どもは、じゃがいもを自分で茹でたことがないだろうし、ぐらぐらと煮えているお湯を触ったこともないでしょう。
自分で調理をしたり、お湯を触ったりしたせず、親から教えられなければ、お湯が熱いということを知ることができないのです。
そのための方法を持っていないということができます。
そのことを「熱いなんて知る由もない」といいます。
職場では、はじめての経験がさまざまあることでしょう。
特に新入社員ははじめてのことばかりで、うまくできないこともあると思います。
経験をしていないのだから、知らなくても仕方がありません。
知るための手段を持っていなかったのです。
それも、この言葉が意味するものです。
ビジネスの場では、知らなかったでは済まされないことがあります。
それを知っていて当然だという事柄もあるので、それは自分で学んでいく必要があります。
先輩に教えてもらう、書籍などで自分で学ぶなどをして、知識を身につけていくことができます。
「知る由もない」を使った例文
・『そんなの知る由もない』
・『何があったのか知る由もない』
・『当時のことは知る由もない』
「知る由もない」の返答や返信例
話し手はある事柄について知らないので、なぜそうなのかなどを問いかけても、はっきりとした答えを得られることは期待できません。
失敗についての理由などを考えてもわからないことがあります。
わからないことについて責めても、状況は変わらないことでしょう。
理由を追及するよりも、これからのことを考えた方が建設的です。
まとめ
この言葉は、ある事柄の内容や状況などを知る手段や手がかりがないことについて用います。
過ぎ去ってしまったことなどについては、どうやっても知ることができない場合があります。
知らないからと相手を責めるのではなく、これからのことを考える方が状況はよくなることでしょう。