みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「ご利用いただけますと幸いに存じます」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「ご利用いただけますと幸いに存じます」とは?
「利用」にはいくつかの意味がありますが、接頭語をつけた「ご利用」という表現は、「機能や能力を生かし役立てること」という意味合いで、目上の相手に向けた丁寧な言い方です。
「いただけますと」は、「してもらえると」という意味をへりくだった言い方にした言葉です。
「幸いに存じます」は、「しあわせ」+「思う」を丁寧表現にしたもので、「うれしく思う」という意味の敬語形です。
つまり、「ご利用いただけますと幸いに存じます」は、「うまく役立ててもらえたらうれしい」というニュアンスを、目上の相手に対して丁寧な敬語表現で伝えた言葉です。
「ご利用いただけますと幸いに存じます」の使い方や注意点
ビジネスシーンでは、「ご利用いただけます」や「ご利用ください」、「ご利用の際は」など、「ご利用」という言葉をとてもよく使います。
商品やサービスを沢山使って欲しい場面で使われますが、公共の施設などでも「どうぞご自由にご利用ください」といったメッセージと共に、休憩室や談話室、トイレなどの利用について案内してくれます。
「ご利用いただけますと幸いに存じます」については、「幸いに存じます」の言葉があることから、ビジネス的な意味合いで使われていることが分かります。
新商品の案内や、お店のリニューアルオープンなど、集客したい状況やタイミングで使うことも多いでしょう。
この言葉の注意点としては、「いただけますと」の表現の是非が挙げられます。
間違った使い方ではありませんが、「いただけますと」は「あなたにしてもらえると」のように主語が相手となるため、行動するかどうかの判断を相手に委ねる言い方になっています。
商品のPRやお店の宣伝であれば、もっと積極的な表現もほうが説得力があるとも言えます。
「ご利用いただけますと幸いに存じます」の言い換え
・『この機会にぜひご利用くださいませ』
・『ご利用くださいますようお願い申し上げます』
・『この機会をお見逃しなく』
・『ぜひ一度お試しください』
・『ご利用いただければ幸いです』
・『ご利用いただけますと大変光栄です』
・『ご利用いただければと存じます』
「いただければ」という表現を用いると、言葉の柔らかさは演出できますが、それゆえに、訴求力がぼんやりとした印象になってしまう場合もあるわけです。
まとめ
いかがでしたか。
「ご利用いただけますと幸いに存じます」は、目的に応じてうまく使いこなすことが必要な言葉です。
「ぜひ一度使ってみてください」と強く願う言葉として表現するならば、「この機会にぜひご利用ください」と言い切るニュアンスのほうが向いている場合もあるでしょう。
丁寧表現や敬語の使い方を意識しながらも、訴求力のあるメッセージを伝えたいものです。