「お手を拝借致します」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「お手を拝借致します」とは? ビジネス用語【一語】

ビジネス用語の「お手を拝借致します」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。

「お手を拝借致します」とは?意味

「お手を拝借致します」とは、「作業のために手を借りるぞ」という意味で使われるビジネス用語です。

「お手を拝借致します」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

「拝借」は借りることの丁寧な言い方です。

目上の人から物品を借り受ける時には「拝借」という表現を用いますが、物やお金など形のあるものだけではなく作業を手伝ってもらったり仕事をサポートしてもらったりなど手を借りる場合に用いる表現です。

「お手を拝借致します」は相手の手を借りて作業などをする時に用いられるまます。

とても丁寧な言い方ですが実際には敬語として本来の意味で使われることは少なく、手伝ってもらうことを冗談めかしたようにいうときに用いられる言葉です。

手を貸してほしいという正式な依頼はきちんとしたお願いのときに「お手を拝借致します」という表現を使うことはほぼありません。

とても気やすい間柄の人にちょっとした頼み事として手を貸してもらう時に軽い調子の冗談めかした言い方として「お手を拝借致します」という表現をあえて使います。

一般的に「お手を拝借致します」という表現が用いられるのは「集まりの最後に行われる手締めのとき」です。

ビジネスの世界では物事が無事に終わった事を記念してリズムよく手拍子を打ってその場を締める「手締め」という風習があります。

元々お祭りやお祝い事ごとの終わりに行われていた風習ですが、ビジネスの世界では飲み会の終わりなど幅広く場を締める行為として行われています。

手締めは音頭を取るものの掛け声に合わせてその場にいる全員がリズムよく手拍子します。

手締めの音頭を取る人が参加者に対して参加するよう促すときに用いる定番のフレーズが「お手を拝借致します」です。

手を使って手締めに参加させる行為を他人の手を借りて手締めにする形で表現した言葉であり、相手に対して敬意を示しつつ命令や指示を出しているのではなくお願いして借りるという形でへりくだりながら手締めに参加させています。


「お手を拝借致します」を使った例文

・『一本締めでお開きにしますのでお手を拝借致します』
・『お手を拝借致します、の掛け声に合わせて皆が一斉に手を開き構えた』

「お手を拝借致します」の返答や返信例

質問や同意を求められているのではなくすでに手を借りるのが決定事項になっているので特に返答は必要ありません。

手を借りて求められた行動に素直に従うだけで十分です。

手締めであれば声をかけられたら手を開き構えて手拍子を打つ準備に入ってください。

まとめ

「お手を拝借致します」はビジネス用語としてしか使う機会のない特殊な表現です。

相手が何を求めているのかを正しく汲み取って対応してください。